次男に「一郎」「太郎」と名付ける影響
太郎の「太」は物事の最初を表わす文字
男性の古風な名前の筆頭、「一郎」「太郎」。
長男を表わす名前として昔から使われてきました。
さて、「一」とか「太」といった長男を表わしてきた文字を次男や三男に使っても問題ないのでしょうか。
結論から言うと「一」「太」の文字を次男以降に使うのは問題ありません。
まず太郎の「太」について。
「太郎」は、昔は長男の意味がありました。
「太」の文字には「物事の最初」という意味も含まれているのです。
一姫二太郎なんて言葉もありますよね。
今放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも
和田義盛は小太郎
(お父さんも太郎だから区別のため小太郎になっています)
北条泰時は太郎、
と呼ばれていますね。
とはいえ、現代では「太」の字が、最初を示すことについて、多くの人は知りません。
よって次男に太郎はともかく、〇太と付ける分はまったく問題がないでしょう。
弟だけに太郎とつけると悪影響の恐れ
ですが「太郎」になると、さすがに昔から長男を意味してきましたので、長じるにつれて
「長男ですか?」と間違われるかもしれません。
男兄弟全員に「〇太郎」とつけている、など単純明快な理由がない場合は、やめておいたほうが無難かもしれません。
お兄さんが太郎でも一郎でもないのに、弟だけに太郎と名付けると、両方の兄弟に悪い影響を及ぼす可能性があります。
昔は、正妻の子に太郎とつけ、妾が生んだ長男に違う名前をつける、というようなこともありました。
暗に、正妻の子を跡取りと、名付けで世間に公表していたのです。
ゆえに、弟だけに太郎とつけた場合、年配の方からはいらぬ誤解を受ける可能性があるでしょう。
性格的にも、兄はひねくれがちのちょっと変わり者になる傾向。
対して「太郎」と付けられた弟は、多くは少し気弱か屈折した性格になる傾向があります。
一見強そうだけどメンタルが弱いのです。
名前について、他人に言い訳しながら育つ経験が積み重なるからと思われます。
なお、余談ですが、幼くして亡くなった兄がいた場合、その兄の名前をそのまま次に生まれた子につける、というのも避けた方がいいでしょう。
早逝した兄の不運を受け継ぐ可能性があります。
本人の気持ちを想像してみると、自分が愛されているのか、死んだ兄が愛されているのか疑心暗鬼になってしまいますよね。
イチローさんのお兄さんは一泰さん
「一」の文字についても同じで、お兄さんに「一」「太」「初」という最初を表わす文字がないのに、弟だけに「一」をつけるとロクなことがないようです。
ただし、一家の男兄弟全員に「一」がついている、というような単純明快なルールなのであれば問題ありません。
名前でいらぬ誤解や、何かの偏りを本人たちに感じさせないことが大事なのです。
有名な話ですが、イチローこと鈴木一朗さんは、次男です。
イチローさんのお兄さんは一泰さん。
各方面でご活躍されていらっしゃいます。
鈴木家では男子に「一」がつく、という明確なルールがあるのかもしれません。
もしもイチローさんに弟さんがいたら、やはり「一〇」とつけられていたかもしれませんね。