名前負けしない名付けの考え方
名前負けに悩むケース
キラキラネームではない名前でも、若いうちはよく「自分は名前負けしている」と悩んでいる人は多いものです。
その多くは、女性であれば、実際の本人の実際の「姿」より、名前が華やかすぎたり、可愛らしすぎたり、といったもの。
男性であれば、実際の本人の成績より優秀すぎたり、あるいは腕力より強すぎたりする、というようなことがあるようです。
もしくは有名人やアニメキャラクターの名前をもらっていて、その元ネタからかけ離れた姿や力であるというような場合もいじられて悩むということがあるようです。
思春期に名前負けに悩む理由
親は我が子に愛情と期待をこめて「こう育ってほしい」と名づけをします。
その愛情は真実ですが、子供が思春期くらいまで育つと、自分と他人を冷静に見比べる力がついてきます。
そうすると、名前にこめられた親の期待と実際の自分自身へのギャップに苦しむ……ということが起きてくるのです。
大人になりきってしまえば、心が強くなるので、割り切ることもできます。
ですが皮肉にも、名前(フルネーム)を一番さらけ出す場面が多いのは、多感な10代なのです。
皆さんにも記憶があると思いますが、学生という集団生活の場は、出席取りやテストへの記名など、一生で一番フルネームを使わなくてはならない時代なのではないでしょうか。
また、この時代は多感ながら、まだ他人への思いやりを学んでいる最中。
ゆえに他人への思いやりや遠慮が足りないもの。
つまり、名前と本人のイメージにギャップが見つかると「いじられる」確率が高くなるといえるでしょう。
本人が悩んでいるとますますしつようにいじってくる残酷さもこの年代の特徴なのです。
名前負けしない名付けは、我が子の内面に注目
優しく配慮のある親御さんなら、子供~思春期時代にいじられるような名前は避けてあげたいと思うでしょう。
ではいじられないような名前、名前負けしないような名前はどう付ければいいのでしょうか。
名前負けしない名づけのコツの1つは、
①我が子の内面や性格がどう育ってほしいかを考える
ことです。
名づけで、「こう育って欲しい」という願いを込めた漢字や言葉を入れるのは鉄板ですが
その際、
「外面的なことではなく
心の在り方や性格がどうあってほしいか」
をメインに考えると、自然に名前負けしにくい文字を選ぶようになると思います。例えば
・いつも安らいでいてほしい
・穏やかでいてほしい
・優しい子でいてほしい
・忍耐強い子でいてほしい
など。逆に
きれいになってほしい
背が高くなってほしい
人気者になってほしい
成績優秀になってほしい
というような外見的なことや能力的なことを入れると、名前に負ける可能性が増えてきやすいといえるでしょう。
そもそも我が子に美しい外見や高い能力を、名前にこめてまでも強いるのは親のエゴもあることに気づきたいものです。
生まれてきてくれて嬉しい気持ちを表現する
他に名前負けしにくい名付けのコツとしては、
②季節や植物、自然からのイメージで決める
というものがあります。
その子供が生まれてきてくれて嬉しい、その嬉しい季節やその季節の風物を名前に入れるという発想です。
親の愛情もこめられて、かつ名前負けもしにくいでしょう。
また、
③親の名前の文字を入れる
という名付けも、昔から伝統的です。
その文字には「何があっても自分の子供」という親の決意や愛情が隠れているでしょう。
先祖代々同じ文字を使っているのであれば、代々の血脈と愛情を受け継ぐという意味もあります。
自分の血脈へ生まれてきてくれたことへの歓迎、感謝の意味もあるでしょう。
なお、親の名前を受け継ぐと、親以上に出世できなくなるなどと言いますが、歴史上の人物などを調べていただくと迷信だということがわかるでしょう。
あまり気にしなくていいと思います。