有名人の名前を自分の子供に付けたい場合
有名人の名前は成功者としてのパワーを持つ
〇〇さんのファンなので子供にその名前をつけました――というのことはよく聞きます。
子供に名付ける際に、好きな芸能人や尊敬する有名人の名前をもらいたいというのはよくあることです。
好きだ、ファンだ、という前に芸能人や有名人、あるいは偉人は「成功者」。
その名前で実績を出して大成功したという意味で、その名前も「成功した名前」として捉えることができます。
そういう意味では、名前をもらうというのは、理にかなっています。
若い芸能人は将来評価が変わる可能性がある
ただ、まだ存命の芸能人や有名人の名前については、そのままいただくのではなく、少し工夫をしてもらったほうが無難だと思います。
もちろんご自身の名字(姓)との画数バランスもありますが、たとえ画数に申し分がなかったとしても、そのままもらうのはあまりお勧めできません。
といいますのは、その芸能人や有名人の評価が変わっていく可能性があるからです。
特に、まだ若いアイドルなどの場合は注意が必要です。
私の知っている話ですが、父親がファンだったアイドル的な女優さんの名前をいただいた方がいます。
その女優さんはその方が生まれた頃は絶頂期だったのですが、その後イメージが変わり、ちょっとプッツンなイメージになってしまいました。
名前自体はよくあるので、対外的なダメージはあまりないらしいですが、
「その人の名前をもらった」
と親から聞かされていたので、内心複雑な気持ちだったそうです。
まだ若い芸能人の場合は、10年後20年後の評価がどうなっているかどうかわかりません。
極端な場合は、犯罪者になっている場合もあるかもしれないのです。
名づけをした後で、病気等で早死にされた場合も、名付けられたお子様は不安になるでしょう。
有名人の名前は部分的に頂きパワーをもらおう
どうしてもまだ生きている芸能人や有名人の名前を我が子につけたい場合は、
・漢字一文字をもらう
または
・読みの響きだけもらって漢字は変える
と部分的にもらうことを私はおすすめしています。
部分的にいただきつつ、名字とのバランスをとって良い名前にしていく……というのが最良でしょう。
それなら、ファンとしての気持ちも満たされますし、成功したパワーも名前に込められます。
子供本人には名づけのネタ元を明かさない
さらに重要なのは、お子様本人には大人になるまでは
「ファンだからつけた」
とイージーに名前のネタ元を説明しないことです。子供には、あくまでも
「幸せを一生懸命考えてつけた」
としたほうがよいでしょう。
一部分だけ取り入れる方式だと、バランスを考えた時点でそれは真実になります。
ファンだから付けたという事実は、子供が成長した時もその人が人気者ならば、自然に察してくれるでしょう。
歴史上の偉人は私生活まで詳しく調べる
その点、すでに死んでしまっている歴史上の偉人等であれば、評価が固定され、変わることはないと思います。
ただ、名前をもらうときは、その偉人がどういう人だったかをよく調べたほうがいいでしょう。
業績は素晴らしくても、私生活が今の価値観ではだらしない人も結構いるのです。
自分が共感できても、成長した子供が共感するかどうかは未知数。
ゆえに、こちらも名前をまるっとそのまま、というよりは、一部分や響きをもらう形式の方が無難でしょう。
名前をもらった有名人を親自身が一生尊敬する必要
名前の一部分をもらうというのは昔からあった風習ではあります。
昔、武士が元服する際に、烏帽子親の名前を一文字もらう風習がありました。それには
「烏帽子親のことを一生尊敬し忠誠を誓う」
という意味もこめられていました。
武士の風習はさておき、子供に名前をもらったほど好きな芸能人・有名人のことは、親自身が一生好きでいるか尊敬し続ける覚悟が必要だと思います。
「お前の名前は、昔ハマってたアイドルの名前だけど、今はそれほど好きじゃない」
ときかされた子供はどう思うか、ということです。
「好きなアイドルが変わったから、子供の名前を変えたい」
ということは、当然できません。
ペットの名づけやハンドルネームと違い、我が子の名前づけはそれだけ真摯さと覚悟が必要な面があるのです。
子供に有名人の名前をいただくというのは、自らの身体にその名前をタトゥーとして彫り込む以上の責任があるのです。